2018年10月

2018年10月

清秋の候となりました。
「珈琲のある生活。」をお過ごしですか?
“こんにちは“って、馴染みの淑女がご来店です。
でも、いつもの元気な”こんにちはぁ(笑)”ではありません。
本来なら、来店できないお仕事の日。
”ドタバタしていて、気持ちを少し落ち着かせようと思ってきました”。
彼女のご両親が、中華料理店を営んでいたことを知ったのは、そのとき。
屋号を聞いて、”そこ知ってる(驚)。あの羽島にあったお店だよね“。
彼女も僕が知っていたことにとても驚いていました。
そこは、神戸仕込み北京料理が人気のお店。
数年前、お父さんが大病を患って、閉店を余儀なくされたと聞きました。
”ちょっと待っててね”。
ゴソゴソ…。
10分後に持ってきたのは、10数年前に発行された地域のグルメ本です。
中華のコーナーを探せば、ありましたっ。
彼女は感慨深げに、
”お父さんの料理って、いつもあるものだと思ってたから、 写真を残していなかったんです。
懐かしい。ありがとうございます”。
ほんの少し-。
ほんの少し、捨てずにいた古びた本と秋袷ブレンドが、
彼女の午後のひとときを和ませました。 


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